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創造の力
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創造の力[038]普遍性宗教が問題を引き起こす原因は、その排他性による部分が大きいでしょう。 宗教に関する研究はたくさんありますが、各宗教の違いを引き立たせるものが多く、すべての宗教の共通点を見出そうとする研究は、見たことがありません。様々な宗教が同じテーブルについて、世界の平和を語り合う場はしばしば実現していますが、その時でも、お互いの差異はそのままです。 違いがあることはいっこうにかまわないのですが、一神教と一神教が握手するのは、奇妙です。刃物を背中に隠して握手をするかのごとくです。世界に普遍的な原理が存在し、[そこでの文脈]によって、目に見える知が様々に表現されるのだという理解はできないものかと感じています。 科学に基づいて生きながら、何らかの信仰を持っておられる方も、多くいます。欧米の方の多くはそうですね。ビッグバンによって宇宙が誕生したという理解と、神様が宇宙を創造したという理解が、1人の人間の中に同居しています。これは、1つの真実を違う形で表現しているのだと理解しない限り、うまくいきません。 普遍的な原理は、知覚することになじまないもので、精神的な働きです。知覚する対象としては、[そこでの知]にならざるを得ません。そしてまた、普遍的な原理は、世界中どこへいっても、説明不要の「あたりまえ」です。世界中のどんな[そこでの知]も、基盤にしているような、原理です。 だからこそ、きわめてシンプルであるはずです。 絶望的な状況で、あらゆるものがそぎ落とされて、最後の最後に残り、見えてくるもの。 世界中のすべてに対する愛。これしかなさそうに見えます。 研究やビジネスでも、目的として掲げられている言葉は、世界への愛を表現するものであることが多いはずです。何かテーマを絞って、取り組むとしても、それは何のためであるかというと、最終的には、世界への愛、すなわち「世界を救う」ことにならざるを得ません。そうでなければ、多くの協力者、パートナーシップ、が得られません。 「私はお金をたくさん稼ぎたい」といったところで、誰が助けてくれるでしょう? 助けてくれるのは、私が稼ぐ際に、彼にもメリットが生じる場合です。 でも、人は、他人のメリットや利益を考えることなしに、自分の目的を達成しようとしがちです。暴力や権力で他人を強迫しない限り、難しい話です。この原理は、世界中、どこでも普遍です。 |