平凡な人が、創造の力を使って、人生を変えるプロジェクト

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創造の力

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[066]正義の敵は、正義漢である

  

 

星の王子さまのテーマは、「だいじなものは、目に見えない」という真実。

しかし、私たちは、目に見えるものを追い求め、手に入れ、実現しようとします。そのために起きる悲劇は、枚挙にいとまがないにもかかわらず、私たちは、まったくと言っていいほど、学んでいません。

耐震偽装事件のあと、建築確認が強化され、建物を建てたくても建てられない状況が生じ、官製不況をもたらしました。
医療事故を厳しくとがめたことで、医療現場は萎縮し、助けられる命まで助けられなくなりました。
ホリエモンの行きすぎを処罰したため、起業マインドが冷え込みました。
田舎は、伝統を守ろうとするあまり、過疎化を加速させてしまいました。
非正規雇用をなくそうとするあまり、雇用が減ってしまいました。

環境を守ろうとすれば、環境を損ねてしまう。
安全な食を追求すれば、食糧供給を損ねてしまう。
何かを守ろうとすれば、かえってそれを傷つけてしまう。

目の前の正義を実現しようと尽力するほど、その先に逆の結果を生じてしまう。

とくに、現代は、問題が複雑になりすぎて、解決しようとすればするほど、逆の結果になってしまいます。

政治主導を訴えて実現した政権交代は、前政権よりも官僚主導になってしまいました。笑うに笑えぬブラックユーモアですが、私たち多くが、この呪縛に陥っています。

だからこそ、今の反原発の流れに、底知れぬ恐怖を感じずにいられません。反原発こそが、原発を推進してしまっているのではないかと。

仮に、反原発という「正義」が勝ったとしましょう。
全ての原発が止まります。
産業界、とくに多くの電力を使う製造業は、電力供給に不安を覚えます。
安定して生産するには、海外移転がベストです。
超円高などの諸条件も、海外移転を後押しします。
国内では、雇用が失われます。
税収も低下し、増税あるいは社会福祉の低下が起きるでしょう。
そしてまた、海外移転した先の国では、電力需要が急激に増します。
必然的に、原発に頼らざるを得ません。
それは主にアジアであり、日本が原発を維持するより、もっと危ういかもしれません。
地震が無くとも事故が生ずる怖れは少なくありません。
アジアで過酷事故が起きれば、日本はすっぽりと汚染区域に入ります。

だからといって、日本で原発を維持し、推進するのが良いわけでもありません。
これだけ問題が複雑だと、目に見える正義は、最も避けるべき悪です。
目に見えない大事なことこそ、ソリューションではないかと思うのです。

精神論ではありません。
神仏を想定しているわけでもありません。
複雑な問題とは、世界そのものであり、世界は理論的に理解できる対象ではないということです。

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