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創造の力
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創造の力[081]21世紀のソリューション現状を分析し、原因を追求し、対策を考える。 21世紀になって、この手法が、急速に通用しなくなりつつあります。20世紀の手法が間違いだったというわけではありません。だって、20世紀型ソリューションのおかげで、私たちは、こんなにも豊かさを享受できているのですから。 21世紀型のソリューションとは、どのようなものでしょうか? じっさいに起きているできごとを見れば、見当がつきそうです。国家の仕組みが行き詰まり、新自由主義にも、福祉国家へも、舵を切ることができない。こういう形がとても多いです。どの選択肢も選べない。選択肢の中にソリューションがない。 では、どこにソリューションを求めればいいか。 私たちがソリューションと思っていないところ。つまり、ソリューションにならないと思っているところ。つまり、価値がないと思っているところ。ここにこそ、注目しましょう。 たとえば、20世紀には、廃棄物を処理するために、設備や方法を一生懸命考えました。そのうち、処理しきれなくなり、「持続可能な社会」とか、「循環型社会」とか、「サステナビリティ」とかいった概念がでてきて、ちがうパラダイムを必要としていることを人類は認識し始めました。 循環型社会の基本概念として、「3R」があります。 Reduce(リデュース:減らす)、Reuse(リユース:繰り返し使う)、Recycle(リサイクル:再資源化)。ところがこれも、完璧な循環型社会にはなり得ません。自然は、何もせずとも完璧なのに、人間は、こんなに頑張っても、完璧でない。 この3R、なんか、変な感じがしませんか? 廃棄物を出す立場そのままで、次のプロセスを考えています。世界には人類しかいないという発想です。あるところの廃棄物は、別の何かが必要とします。私たちは、自分たちが不要になったものを、それを必要としてくれる存在に、素直に渡せばいいはずです。私たちは、人間以外の存在を「無価値」で「役立たず」と思っていないでしょうか。高度な人類の問題に対するソリューションになどなり得ないと思ってはいないでしょうか。人間が全てを解決できると思ってはいないでしょうか。 私たちは、世界を知る必要があります。世界を見る必要があります。世界とともに生きる必要があります。 「自分の人生を誰かに導いてもらう」という20世紀までの価値観をやめて、「自分の人生を自分で歩く」という価値観を、私たちは望み始めたからです。 そのために、たくさんのことを学び、たくさんのことを試す必要があります。そのために、私たちの目の前に、20世紀型では解決できない問題が山積されていくのです。 |