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創造の力
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創造の力[192]学びの3条件を1つに学びには、3つの条件があると、前回書きました。 1. 決めたこと・決められたことをひたすら続ける これらを端的な表現で言うと、こうなります。 1. 精進 精進とは、しょうしょう古くさく聞こえる言葉です。かつては美徳とされたものが、今は見捨てられています。丁稚奉公、石の上にも三年。古くさい道徳ではありません。お手軽な成功などあり得ません。永遠の美徳です。 主体性は、日本人が、とくに苦手とするものです。他を尊重しつつ、自分のアイデンティティをしっかりもつこと。 貢献も、日本人が苦手とします。自己犠牲の奉仕ではありません。他へ尽くすことによって、自分自身も良くならねばなりません。 日本人は、第二次世界大戦で、アジア諸国へ多大なご迷惑をおかけしたと、自ら考えがちですが、東南アジアの国々では、そうではない意見も見かけます。 とくに、マレーシアのマハティール元首相は、「ルックイースト政策」を打ち出し、日本を見習えと、国民にハッパをかけました。彼の主張をよく見ると、次のような点で日本を評価しています。 1. 明治時代、後進国だった日本が短期間で国を強くした。 なるほど、日本人である自分が書いていて、武者震いするほどの成果です。日本が、アジアの国々に、「Yes, we can!」という希望を与え続けたという一面もあるのですね。 しかし、少なくとも、戦争によって、日本は幸せにはなれませんでした。経済的な成功も、私たちに幸せをもたらしたのかどうか、微妙です。そしていま、私たち日本人は、道を見失って、迷っています。 マハティールさんが評価しているできごとは、精進と貢献によるものです。しかし、その貢献は、多大な自己犠牲を伴うものであり、真の貢献ではありません。 私たち日本人に足りなかったものは、なんでしょうか? 主体性と、真の貢献です。 学びの3条件をバラバラで実践することは、いっけん成功を得たようでも、真の成功にはなりにくいです。では、3条件を、同時に実践するとは、どういうことなのか。 「私たちはどう生きたいのか」というゴールを明確に持つことです。具体的な目標とは違います。「いくら稼ぎたい」というような話ではありません。「どのように生きたいか」です。 それを、ミッションと言います。 ミッションが、強ければ強いほど、精進、主体性、貢献は、意識せずとも、備わってきます。 |