メイン
創造の力
|
創造の力[226]空間の取扱説明書 傾聴が俯瞰を生じる相乗効果という概念は、『7つの習慣』のうちの1つです。 私的成功 みんなが幸せになることを考えるというのも、7つの習慣の中の1つ、「第四の習慣・Win-Winを考える」です。みんなが幸せになることを考えることと、相乗効果を発揮することの間にあるのが、「第五の習慣・理解してから理解される」です。 コヴィーさんは、『7つの習慣』の発展篇ともいえる『第3の案』で、相乗効果の作り方と、そのための「理解してから理解される」方法について、詳しく解説されています。そして、そのような生き方を目指す『第8の習慣』とあわせ、私はコヴィーさんの三部作と考えていますが、すべての人が読むべき本だと強く思います。 理解してから理解されるという概念をひとことで言うなら、傾聴です。 自分は何も言わず、対立する相手の言うことを一生懸命理解しようと努める。これだけです。相手の意見に賛成することも、自分の意見を放棄することも、妥協することも必要ありません。ただ、じっと、聴く。これだけです。これだけで、対立が溶け、相乗効果が生まれます。 コヴィーさんが『第3の案』で語っていることは、こういうことなのですが、なぜ、傾聴が相乗効果につながるのでしょうか? 対立は、意見の相違がもたらすものです。その次元で考える限り、妥協か、勝敗しか、決着はありません。相反する意見をともに満足させることなど、不可能です。 しかし、大きな視点で俯瞰すると、まるで意味が変わってきます。相違が相違ではなく、じつは、同じことを違う表現で語っているだけだと見えてきます。必ず、そのような視点があり得ます。 そう言いきれる理由は、どんな人も、同じ地球に生きているからです。俯瞰のレベルを上げれば、必ず、意見の共有が可能です。 傾聴とは、自分の意見を変えないまま、自分と反する意見を理解しようと努めることであり、すなわち、自然と俯瞰の作業が進んでいくのです。 相乗効果は、小さな視点で生じることはありません。大きな視点を持つことで、可能となります。 では、大きな視点とは、究極のところ、何でしょうか? すなわち、いくら鳥が高いところから見ようとも、持ち得ない視点のことです。 |