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[299]『選択の科学』

  

 

『選択の科学』(文藝春秋)は面白い本です。盲目の女性教授、シーナ・アイエンガーさんが研究した成果をまとめたものです。

人間は、ごくささいな選択でも、日常生活に選択肢があるかどうかで、生活の満足度や充実感、生きがい感が大きく変わります。これは、動物でも同じで、動物園の動物は、危険もなく、衣食住完備で、快適な生活が保障されているはずなのに、野生状態よりずいぶん寿命が短いそうです。

では、選択可能であるほど幸せなのかというと、そうでもない実例が豊富にあります。

アングロサクソン圏では、選択可能であることが幸せであると考えられているのに対し、アジア圏では、親が子どもの結婚相手を決めてしまったり、集団への帰属が制約的に定められていたり、選択権のない状況が多々あります。それを不自由で不幸だと感じているかというと、そうでもありません。自分が相手を選んで結婚したケースより、他人に決められて結婚したケースの方が、満足度が長続きするという結果も見られるそうです。

そして、有名なジャム実験です。
スーパーで6種類のジャムの試食を提供した場合と、24種類のジャムの試食を提供した場合、選択肢が多い方が売れそうに思われますが、結果は逆で、6種類の方の購入率は30%、24種類の方の購入率は4%でした。多すぎる選択肢は具合の悪いものであると、初めて明らかにされたのです。

子どもを相手にオモチャで実験しても同じ結果が得られます。多すぎるオモチャと、遊ぶ自由は、逆に子どもが遊べなくなり、逃げ出したくなるそうです。しかし、遊ぶオモチャを指定し、それ以外のオモチャを禁止したら、夢中になって遊んだそうです。

シーナさんは、選択肢の数に秘密があると見抜きました。

人間の情報処理能力が扱えるのは、7つ程度までです。つまり、4〜6ぐらいの選択肢が、最も満足度が高く、7つを越えると、一気に満足度が低下します。7というのは、秘密の鍵なのです。そうそう、アマゾンのレコメンド機能で表示される件数も、6ですね。膨大な選択肢がありながら、6つを見せる。どうりで売れるはずです。

膨大な情報を扱うには、コツが必要となります。

1. 専門家のオススメに従う。
2. 人気度の高いものに従う。
3. カテゴライズする。

1は、情報整理人として、その地位を築きつつあります。2は、システム的にいろんな通販サイトがやっています。1と2は、選択を他人へ依存することになります。

私は、3に注目したいです。

例えば、216通りの選択肢があったとします。7をはるかに超えており、とても選べません。だから、思考停止を起こしてしまいます。216通りをバラバラに眺めていれば、とてもらちがあきません。でも、多くの人は、このようにしています。

ではどうするか。

大きく、6つのカテゴリに分けます。すると、単純に言うと、36ずつのグループに別れます。それをさらに、それぞれ6つずつのサブカテゴリに分けます。6-6-6という3階層に分かれ、すべての選択肢が6つにおさまります。

このような思考法は苫米地英人さんも最新の脳科学の知見としておっしゃっています。

階層を深めれば、膨大な情報を思考し選択することが可能となります。

シーナさんは、「選択は創造的なプロセスである」とおっしゃっています。創造は、右脳的でありながら、もしかしたら、超左脳的なのかもしれません。

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