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[316]ローワンと階層思考

  

 

『ガルシアへの手紙』を届けたローワンは、世界を信じて階層思考をしていたはずです。

彼の階層思考には、最上位に「世界」があったはずです。でなければ、見当もつかないほど困難な問題を「ピシッと背筋を伸ばして」やり遂げることは不可能でしょう。もちろん、「世界を救う」というミッションと戦争は関係ありません。

人間が扱える情報は7つまでです。たくさんの情報を扱うには、情報の数を7つ以内におさめたグループに分類し、さらにそのグループを階層構造にすることで、理論上無限の情報を扱えるようになります。

そのときに、むやみやたらな分類をすると、収拾がつかなくなり、けっきょくたくさんの情報を扱えません。どうしても、美しく系統立った分類と階層化が必要です。

つまり、階層が1つの意味をなさねば、階層を構築できないのです。科学でも、いろんな分野で、階層構造を作っています。それは、一朝一夕にできるものではなく、多くの研究者が議論を重ねながら練り上げていくものです。

ローワンは、ごく短期間に、1人か、あるいはごく少数のメンバーで、階層構造を作り上げたことになります。そんな離れ業がなぜ可能だったのか。

最上位に「世界」があったからだと思います。

膨大な情報を、矛盾なく、1つの意味を持ってまとめるには、最上位に何を置くかによって可否が決まります。すべての情報を総合しうるような情報が最上位にあれば、うまくいきますが、すべての情報がおさまりきらないような情報を最上位に置こうとすれば、階層構造を作る作業は至難の業となります。

私が住んでいる村を最上位において、他国がかかわるような情報を扱おうとすれば、うまくいかないのは当然です。しかし、ほとんどの人は、これをやっています。「世界などとんでもない」といって、自分が関わる小さな枠組み、家族とか、会社とか、地域とか、せいぜい自分の国とか、そんな枠組みで物事を考えようとします。でも、自分が直面する問題は、すなわち世界のさまざまな人や出来事や社会が関係してきています。ここが、20世紀までとの違いです。

20世紀までなら、個人が直面する問題は、せいぜいその人の周囲しか関係しませんでした。現在は、どんなささいな問題でも、世界中が何らかの形で関わってしまいます。経済も政治も、どんな社会の仕組みも、個人が手にする収入でさえも、世界をかけめぐっています。

であるなら、日ごろから、世界を最上位において視点を取っているかどうかが、きわめて重要になるはずです。

ガルシアへの手紙を届ける人が世界で求められているということですが、それは、特殊な能力を持つ人ではありませんし、屈強な精神力を持つ人でもありません。

ただ単に、世界を思う人なのです。世界を救うというミッションを持つ人なのです。以前にもお話ししましたが、すべての人間は、どんな風に生まれ、どんな風に生きたとしても、世界を救うという働きをしています。すなわち、すべての人は、生まれながらに、世界を救うというミッションを持っているのです。

要は、それを意識するかしないかなのです。

階層思考は、世界を救うという漠然としたミッションを、自分の具体的な人生に落とし込む作業です。下から積み上げる方法では、膨大な情報を処理できません。最上位から降りていく方法なら、短期間に美しく階層思考を構築することも可能です。ですから、最上位は、最も大きな情報である「世界」であるべきなのです。

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