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ホームスクーリング実践記

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[023]算数

  

 

小学生にとって、漢字と算数(計算)は大きな困難のようです。昔から「読み書きそろばん」などという言い方をしますし、これが基礎学力の基礎ともみなされます。

漢字について、精進の手法がふつうにとられているように、計算でも、おおむね、反復練習が有効と考えられるようです。私も異論はありません。「日々、精進」この美しい響きが大好きです。(←オヤジか!)(←はい、オヤジですけど、なにか?)

わが家では、パソコン上のソフトで計算問題シートをつくり、毎日、1枚をやっています。フリーソフトですが、いいのがあります。ランダムに数字を組み替え、無限に問題を作成できます。ほんと、作者様、ありがとうございます。
http://www.hmpage.jp/index.htm

低学年の間は、計算を中心にひたすら毎日やるのがよいと思います。

が、4年生からは、事情が変わります。私は、3年生と4年生の間に(パラダイムシフトと言っても良さそうな)大きな壁があることに気づきました。とくに算数で顕著ですが、国語、社会、理科も同様です。「目に見える世界」から「抽象概念」への変化です。小学校の先生方にお尋ねしましたが、どの方も、同じ答えです。やはり、まぎれもなく、4年生に壁があります。私はこれを「てんさい(10歳)の壁」と名づけました。(今思いついたとこなんですけど)

算数では、身のまわりの具体的なもので考えることのできる計算から、4年生になると、分数、小数、概数、グラフといった、抽象概念が中心となります。「分数のできない大学生」が話題になったことがありますが、てんさいの壁でのつまずきのようです。その大学生は、おそらく、抽象概念が強くないのでしょう。小学校4年生で、抽象概念がうまく理解できないと、その後の勉強(とりわけ算数)は非常に困難となることが、容易に想像できます。

1/2×1/3は、分母どうし、分子どうしをかけるのに、1/2+1/3は、なぜ分母どうし、分子どうしを足さないのか?
0.001を1000倍すればなぜ1なのか?
なぜ、わり算をかけ算で表すことができるのか?
速さ、比、面積、体積、場合の数、単位、分配法則、結合法則、文字を使わない方程式・・・。中学、高校の数学の入門編ですね。

小学校の先生方は、ほぼ「てんさいの壁」を知っておられるようですが、小学生の親は、あまり気づいていないのではないでしょうか?

抽象概念には、幼い頃からの読書量がてきめん、反映されそうに思います。自分の知らない世界、経験できない世界、想像上の世界ですから。

では、そうとうな読書量を蓄積してきたわが子たちにとって、てんさいの壁は、恐るるに足らず?
なら、めでたしめでたしなのですが、そうとも言えません。

そしてまた、抽象概念に精進で対するのは、はたしてどうでしょうか?
てんさいの壁を反復練習で越えようとしている(てんさいの壁の存在を知らないまま、反復練習を継続している)親も多いのではないでしょうか?

抽象概念は、どの科目にも共通するものですが、小学校では、とりわけ算数にくっきりと見られます。抽象概念は、科学の礎でもあり、近代文明そのものでもあります。そもそも、目に見える範囲のものだけを対象とするなら、動物とあまり変わらないでしょう。人間は、抽象概念を制するがゆえに、とてつもない文明を築き上げたのだとも言えるでしょう。(分数のできない大学生が動物だとはいいません。彼らも近代文明を享受し、近代文明の中で生きていることに変わりありません。人間であればだれでも、抽象概念を持っています。ただ、うまく使いこなしていない人もいるというだけのことです)

小学校4年生で、ようやく、近代文明に足を踏み入れます。ここが、正念場です。

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