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ホームスクーリング実践記

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[050]仕組みと、あり方

  

 

学校教育は、「仕組み」です。政治や行政も、仕組みです。会社などの組織も、仕組みです。国家も、仕組みです。

仕組みには、独裁制や、共和制や、カルトや、さまざまな形態のものが歴史上、登場しましたが、現在は、どんな仕組みも、おおむね、民主主義に収れんされてきています。民主主義は、この世に存在したあらゆる「仕組み」の中で、たぶん、最良のものでしょう。

とはいえ、民主主義には、深刻な問題があります。「多数が勝つ」という「正義」です。ヒトラーを誕生させたのは、民主主義の仕組みですね。民主主義は、けっきょく数の論理ですから、いったん「多数」を得てしまうと、暴走を食い止める手立てがありません。ヒトラーを誕生させた当時の民主主義は、同じ仕組みのまま、現在も世界中で民主主義として運用されています。ドイツだけがおかしいのではありません。世界中で、民主主義による暴走が、いろんな形で見られます。

個別で具体的な事象には立ち入りませんが、現在の日本も、そうですね。

民主主義の仕組みが暴走する、すなわち、「多数という正義」が暴走するという状況は、世界中で、年々エスカレートしているように見えます。

では、民主主義をやめて、他の仕組みに? いや、そんな選択肢は見あたりません。

第二次世界大戦中に英国首相をつとめたウィンストン・チャーチルの有名な格言(?)は、ますます含蓄が深くなってきています。
「実際のところ、民主制は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主制以外のあらゆる政治形態を除けば、だが」

現在の私たち(世界中の人類)は、民主主義を放棄するという選択肢がありません。民主主義を改良するという選択肢さえ、存在しません。民主主義を死守していく以外の選択肢がありそうに見えません。その一方、民主主義は、多数をつかめば、独裁制さえ、可能となります。

身近な例で、いくつもあるでしょう。小さな組織、地域社会などでも、「多数の支持」を得れば、法の範囲内でなんでも可能となってしまいます。そればかりか「法の拡大解釈」さえもあるていど許されてしまいます。それを是正する「正義」は存在しません。

民主主義以外に、理想の社会を実現しようという試みは、じっさいに多様なものがありました。共産主義や、各種カルトでさえ、当初は理想社会の実現をめざしていたのでしょう。しかし、理想社会を実現しようという実践は、ほぼ全てが、破綻しています。それも、ひどい結果をもたらして。(「ほぼ全て」と言うのは、継続中の実践もあるからです)

仕組みによって、理想社会を実現することは、不可能ではないでしょうか。

では、未来はないのでしょうか?

いや、そうではない(と信じたい)。

21世紀には、人類の意識レベルが向上し、大規模なカタストロフィ(破滅)を経て、アセンション(精神次元の上昇)がもたらされ、平和で暮らしよい社会が実現すると、「スピリチュアル系の人たち」はほぼ同じような世界観を述べています。

かたや、現実系(と言っていいのかな?)の人たちも、じつは似たような世界観を表明しています。ピーター・ドラッカーやジャック・アタリなど、世界の大物たちが、似たようなことを言っています。

ジャック・アタリは『21世紀の歴史』(作品社)で、超帝国(超監視社会)が出現し、超紛争(グローバリゼーションとの闘い)を経て、超民主主義が実現すると予測しています。超帝国、超紛争は、現時点でその兆しが見られます。しかし、超民主主義は、どうでしょう?

世界の激動の後に来るものは、「新しい仕組み」ではないというのです。実際のところ、私の知る限り、民主主義に代わる新しい仕組みの提案を見かけることはありません。何が「超」かというと、仕組みではなく、個人の意識だというのです。「自分のことさえよければいい」という価値観、競争原理を信じる価値観では、もはや民主主義は機能しません。個人個人が、大きな慈愛に基づいて行動することで成り立っていくような民主主義を「超民主主義」と言っています。

これは、宗教家やスピリチュアリストの言ではありません。政治や経済の超大物が語っていることなのです。そのような方は、日本にも見られます。意外と多くいます。というか、だんだん増えていっている印象です。

そんなことが、可能なのでしょうか? 少なくとも、慈愛(世界平和、環境意識、人類愛、愛国心、愛社精神、郷土愛などを含めて)を、自分が持つことはできても、他人に持たせることは不可能です。「愛他精神を持たせるような仕組み」は、過去において実現不可能とほぼ実証されています。仕組みによって慈愛を持たせることはできません。

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