世界を救うというミッションをもって、今、目の前にフォーカスする

モモナナじぇーぴー

メイン
どたんば哲学

どたんば哲学

[029]重い決断

  

 

2006年秋、長男の教育について、決断をしないといけない。

小学校統合時の話し合いや公開質問状によって、村の公教育にわが子をゆだねかねることは明白だった。もちろんこれは、「統合したからけしからん」などという馬鹿げた理由ではない。村の公教育が、子どもたちの「未来」をあまりに考えていないのだ。

何度も言うが、未来についての「正解」などはありえない。だからといって、「考えてもわからないから考えない」という理屈はおかしい。だって、子どもたちは、確実に未来へ向かって生きていくのだから。親や学校が、子どもたちの未来を考えないなら、誰が考える? 子どもたち自身にまかせるのか? それは子育てや教育の放棄であって、ネグレクトではないのか?

わからなくても、いや、わからないからこそ、考えるのだ。そして、修正を続けていく。一発で正解が出せないから考えても無駄っていう考えは、まるで○×思考だ。

せっかく、京大が来てくれて、生涯学習についての取組がはじまった。生涯学習とは、なんだろう?

教授が、一般人向けにわかりやすく説明してくれた文がある。

・:*.・☆。・:*・。.。・:*.・☆。・:*・。.。・:*.・☆。・:*・。.

生涯学習とは何でしょう。

学校での勉強だけが学びではありません。  子どもの時だけが学ぶ時というわけでもありません。

おとなになっても学ぶことができます。
自然からも、友達からも、学ぶことができます。
子どもからも学ぶことができます。

だれもが、自分の知らないこと、知りたいことを持っています。
だれもが、自分の知っていることを持っています。

知っている人が知りたい人に教えてあげること、
知りたい人が知っている人から学ぶこと、
そこでは、みんなが先生で、みんなが生徒です。

人は、いつでも、だれからでも、何からでも学ぶことができるのです。
そして、学んで知ったことを、まただれかに教えてあげたら。

・:*.・☆。・:*・。.。・:*.・☆。・:*・。.。・:*.・☆。・:*・。.

学校教育は、学ぶ目標を設定して、設定期間でそれを身につけようとする。とても効率的で効果的だ。なのに、このスタイルが通用しにくくなっている。

教授から「目的のない学び」という言葉を聞いたこともある。挑発的な、誤解される余地の非常に大きな表現だ。それだけに、意味するところも深い。子どもの学びについて、日々頭から離れなかった私には、ビビン!!と響くものがあった。

なぜ、あえて目的を設定しないのか。目的を設定すると、なにが問題なのか。目的を設定しないで学びが進むのか。

目的を設定すると、目的へ最短で到達できるだろう。寄り道も回り道もない。すると、学びに幅や広がりが出にくい。応用がききにくい。

そういえば、どの分野にしろ、エキスパート・プロフェッショナルは、そのスキルを学校やスクールで学んだのではなく、自学自習や遊びの中で自然と身につけていったケースが意外と多い。たとえば、パソコンにしても、スクールで習うより、とにかく自分でいろいろ使って遊んでいる人の方がスキルが高くなる。

学校で習うような教科学習もそうなのだろうか?

私自身、学校で習ったことが無駄だったとは言えないが、社会に出てから自分で学んだことの方がはるかに大きく、はるかに深く、はるかに生きている。

など、毎日毎日、よりこと話し合った。

どうしても、結論は、ホームスクーリングへと、収束していく。

こういう、家庭の決断をすべき時、私は決まって最終は妻の意見を聞き、それに従う。妻の言いなりになるのではない。とことん話し合った末に、妻の意見を尊重し、それを夫婦の決断とし、夫である私が責任を持って、実現する。結婚して以来、このルールはぶれない。

私「さあ、どうしよう。本当にホームスクーリングを選べるのか。今なら、どんな選択でも可能だぞ」

よりこ「一番いい選択をすべきでしょう。答えは決まっているよ」

かといって、親の選択を子どもに押しつけたり、振り回したりすることには強く出られない。

長男とも、じゅうぶん、学びについて話し合った。とはいえ、6歳だ。長男が責任を持って選択できるものでもない。長男の気持ちを受けとりつつ、最後は親が責任を持たねばならない。選択を間違えば、人生を大きく狂わせるかもしれない。あまりに重い決断だ。

あるとき、長男が言った。
「ぼくが行くがっこうの名前を考えたよ。なんでもがっこうって言うんだよ。どこでもがっこうでもいいな。だれでもがっこうでもいいな」

え? それって、もしかして、生涯学習の理念を言い当ててない?

私は教授にそのことを報告した。
「いやあ、すばらしいですね。じつに見事ですね」

よし。いこう。これで。

前へ前へ  TOPTOP  次へ次へ