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どたんば哲学

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[048]救世主

  

 

2010年3月、個人輸出で、ある小さなアイテムのセットが2つとも思いがけずせり上がり、両セットをアメリカ人が落札した。

発送した直後、次点入札のマレーシア人からメッセージが来た。落札者が、お金を払わないなどの問題があるとき、落札者を失格として、他の入札者に売ることができる。

「もし、落札者がお金を払わなかったら、私が同じ金額を出すので私に売ってください」

と言ってきた。

ヤフオクと違って、eBayには自動延長の仕組みがないので、もっと出しても良かったのに負けてしまうということが起きる。マレーシア人は、もっと出しても勝ちたかったということのようだ。だったら最初からもっと入札していればいいのに、と思うのだが、実際やってみると、そうもいかない。マレーシア人はかなり悔しかったようだ。

「もうすでにお金ももらったし、発送してしもたわ。せやけどな、別のセットがあるねん。写真見てみ。ほれ、これや。もし売ったるいうたら、なんぼくれるか?」

いっちょまえに交渉してみる。

「あら、うれしいわ! ○○ドル払うから、ぜひ、くださいな」

「おっしゃ、ほな、売ったろ」

初の、直取引成立である。

会話していくうちにわかったが、そのマレーシア人、女性である。いや、男でも女でもかまわないが、そのアイテムは、どう考えても男性が好む商品である。もちろん、女性が好んでもかまわないのだが。やりとりからして、転売目的の仕入れだと思われる。(お互い様か)

会話はもちろん、関西弁ではなく、英語だった。彼女は、eBayでかなりの商品を売っており、かなりたくさんの実績がある。なのに、英語がひどい。日本の中学校へ英語の勉強しにおいで、と言いたくなるほどのひどさだ。それでも、ちゃんと通じる。アメリカ人の英語はそれなりだが、アメリカ人以外の英語はかなりひどい場合がある。それでもビジネスが成り立つんだぁ。

彼女は何度か、私から直接商品を買ってくれた。ちゃんと支払もしてくれるし、連絡も問題ない。海外取引って、意外と簡単だし、国内とかわらないやんか。

あるとき、私は彼女に商品をオファーしたら、値切られた。それでも利益は十分あるので、嫌みを言いながら売ってあげることにした。

「こんなに値切られたらもうけないやんか(←ウソです)!! あなたが誠実なバイヤーやから売ってあげるけどさ」

「ごめんなさいね。3歳の息子がほしいって言うんです。どうしても買ってあげたかったの」

おぬし、タヌキやのう!! 3歳の息子がパソコンの画面を見て、この商品をほしいって言うんかいな。ないない。転売目的や。情に訴えてもアカン。しっぽ丸見えやで。

とまあ、こんな具合で海外取引もなかなかおもしろいものである。

ところで、その商品、売れるなら、もっと仕入れてみようと思うのが自然である。ヤフオクやリサイクルショップやフリマで、どんどんどんどん仕入れた。数万円の仕入れをした。かつて百均で2205円、清水の舞台から飛び降りる覚悟で仕入れたあの日がなつかしい。

eBayで、ストアを取得した。オークションではなく、定価で売っていける。ヤフオクの出品期間は最長で7日だが、eBayは即決の場合、最長で30日。ほぼネットショップだ。

そしてまた、その商品は、そこそこ売れていった。当時の価格帯は$10〜$30。いちどにまとめて$100以上買う人もいた。カテゴリが安定すると、サーチはあまりしなくても良い。売れ行きで人気商品がわかるし、お客さんが欲しいものを教えてくれることも多くなった。

どんどん仕入れをしているので、お金が残ってくる状況はなかなかできないが、あきらかに流れが変わった。いける。これはいける!!

その商品は、わが家にとっての救世主だった。ただし、5月までは。

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