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どたんば哲学

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[075]偉大な心

  

 

私が彼らを「偉大な成功者」と呼ぶのは、たくさん稼いでいるからではない。人間として神々しさを感じるからだ。彼らの講演を聴いたり、著書を読んだりすると、ビジネスについて語っているにもかかわらず、ふるえるほどの感動を覚える。こんな生き方があったのか、と。

「偉大」とは何なのか。

偉大になるための著書として、『第8の習慣』が金字塔ではないか。スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』はビジネス書のバイブルだ。その続編として書かれた。

副題は「効果から偉大へ」。

偉大になるために必要なものは、生まれつきの素質でも家柄でも資金でもない。誰でも偉大になれる。ボイス(内なる声)を発見し、ボイスを発見するよう人を奮起させることがリーダーシップであり、偉大さなのだ。

偉大な影響を人に及ぼした人物を研究してみると、全員に共通したパターンがあるという。それは、絶え間ない努力と自分の中の葛藤を乗り越えていることであり、人間の生まれながらの4つのインテリジェンス・潜在能力をおおいに拡張したことだ。4つのインテリジェンスとは、ビジョン、自制心、情熱、良心。そして、これらは、最も優れた形で私たちのボイスを表現するものである。

『第8の習慣』は分厚い本である。ボイスを表現し、行動するために詳細な解説がなされている。

偉大になるには、肩書きも権威も立場もいらない。なんの立場もない無名の人が、自分の仕事を一生懸命こなすことで影響力を発揮し、周囲を変えていく事例はしばしば耳にする。

たしかに、ひたすら自分の目指す道を進み続ける人は、偉大さを感じさせる。人に勇気を与え、希望を与え、世界を変える。まさに、世界を救うことなのだろう。

『第8の習慣』は難解な表現が続いているが、じっさいに偉大な人たちを想いながら読んでいくと、ふと気づいたことがある。難解なのは、偉大になることが難解なプロセスを要しているのではない。偉大になる心を表現する適切な概念や言葉がないから、もってまわった言い方になる。

例えば、ガンジーやマザーテレサが、どのような心でどのように生きたか。そんなに難解なものではない。難解な生き方であれば、人は理解できない。生き方はシンプルだ。シンプルすぎるほどシンプルだ。

これを理解するヒントが、日本にある。日本人がみな偉大だというわけではない。しかし、偉大さを追求する文化が日本にある。第8の習慣と、じっさいの偉大な成功者の事例は、どうもそれを示している。

日本語には、豊かな敬語がある。敬語には、尊敬(相手をあげる)、謙譲(自分が下がる)、丁寧の3種類がある。他言語には、尊敬を表現する方法はあるが、日常的に謙譲を表現する方法はどうも見あたらないようだ。

偉大さは、相手を見おろすことではない。馬鹿にする相手を信頼できるものではない。偉大さは、相手より自分が低くなってこそ、実現する。それは、卑下ではない。自分をつまらない存在だと見なすことではない。強い自信があってこそ、腰を低くできる。自信のない者は、妬み、ひがみ、憎しみ、競争が強くなる。だから、相手より上に行こうとする。自信のある者は、自分を下げることができる。「実るほど 頭を垂れる 稲穂かな」

自分を下げることのできる自信とは何か。『第8の習慣』でいう、ビジョン、自制心、情熱、良心、そして内なる声だろう。

日本語はすばらしい。この難解な概念を、きわめて簡単に表現できる。それは、「させていただく」。この一言でよい。私は気づいた。「させていただく」という言葉で読み返してみると、偉大になる概念は、簡単に理解できる。

ガンジーは、「オレが世界を救ってやる」と思っていたか? そんなはずはない。「世界を救うために全力を尽くさせて頂く」だっただろう。そうであるからこそ、多くの人を感動させ、世界を動かした。マザーテレサもしかり。

偉大な成功者たちは、みな、謙虚だ。稼げていない人たち、日常に溺れている人たちを馬鹿にしたりはしない。温かい愛にあふれている。彼らの思いを表す言葉は、「させて頂く」だろう。彼らが語る言葉を聞いていれば、そのように受け止めることで、深く通じるように感じる。

なんということだ。こんな身近に偉大なヒントがあったとは。ビジネスの成功は、きわめて道徳的だ。別に、偉大にならなくてもいい。稼ぎさえすればいい。そうやって稼いでしまうと、地雷が待っている。

地雷をスキップする条件は、偉大であることだ。

偉大な成功者たちは、スタート時点、ゼロまたはマイナスだった状態を、とても大事に過ごしていた。不平不満を言わず、ひたむきに、目に前にある仕事に取り組む。サラリーマンであろうと、しがない自営業であろうと、偉大さをもって取り組めば、周囲を大きく変え、自分の状況も激変する。

私は、輸出入をさせていただいていたか? そんなこと、思いもしなかった。売ること、稼ぐことを考えていた。

私は、偉大になろう。大きな成功をつかもう。そして、世界を救おう。子どもたちに遺したいものは、財産ではない。偉大な生き方だ。偉大さは、あらゆる価値をもたらすだろう。あらゆる恐怖と不安を取り除くだろう。

私は、させて頂きます。・・・おっと、何をさせて頂けばいいんだっけ?

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