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ウォレス・D・ワトルズ
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ウォレス・D・ワトルズ[009]金持ちになるのは良いことであるワトルズさんの、"The Science of Getting Rich"の続きです。 私たちは、ほぼ全員が、「お金をもっとほしい」と願いますが、いっぽうで、お金を持つことの罪悪感や後ろめたさが心のどこかにあります。お金は汚いものであるという思いもあるかもしれません。このことが、問題を複雑にしています。欲しいけど、所有してはいけない・・・ どうしてそういう刷り込みがあるのでしょうか? お金というものは、自分が手に入れるためには他の誰かのお金が減ってしまうという、ゼロサム(合計がゼロになる)の関係があると思い込んでいるためです。 本当にそうでしょうか? 人類の歴史をふりかえっても、お金はだんだん増えています。50年前よりも、今の方が、世の中にあるお金は格段に増えています。 ワトルズさんは言います。 あらゆる人生の目標は、発展です。生きるもの全てに、あらゆる発展を手にいれるという誰にも奪えない権利があるのです。 金持ちになることは、人が生まれながらに持つ権利だそうです。あらゆる人生の目的が「発展」であるというのは、注目に値します。ワトルズさんの基本哲学です。そうであるからこそ、人間は向上しようとしたり、何かをがんばったり、成し遂げようとしたりするのでしょう。 人間が食って寝るだけの存在であるなら、お金など最低限で良いはず。そんなわけにはいかないでしょう。生まれてきたからには、何かをやっていきたい。それには、どうしてもお金が必要です。 人間の一番高尚な幸せは、愛する者のために何かをしてあげることです。愛のもっとも自然で自発的な表現は、与えることです。与えるものが何もない人間は、夫や父親、国民や人間としての役目をきちんと果たすことができません。そうですね。いくらきれいごとをいったって、お金がなければ、何かをしてあげることも、分かち与えることも、なすべきことをすることさえも、じゅうぶんできません。 金持ちになりたいと望むことは、完全に正しいことです。もし、あなたが普通の男性や女性であれば、そう望まずにはいられないのです。金持ちになるための科学に最善の注意を払うことは、誰が何と言おうと正しいのです。金持ちになるための科学は、どんな研究よりも高尚であり、必要なことです。いいですね。この断言ぶりは。金持ちになることは正しいのです。私たちがもつ心の中の罪悪感を払拭することが、まず必要です。 でも、お金は金持ちがすでに独占してしまっていて、貧しい者にはどうすることもできないのでは? ある人が貧しさから抜け出せないのは、他の人たちが富を独占して、フェンスを巡らし、自分たち以外の人を締め出しているからという理由は成り立ちません。どうしてそんなことが言えるのでしょうか? 宇宙空間には、形のない原材料が充満しており、それが、この世のありとあらゆるものに形をなしていく、という考え方です。その物質は、無尽蔵で、供給が尽きることはないそうです。 全ての金銀がこの世から発掘しつくされ、人類が、社会の発展にまだ金銀を必要とするのであれば、さらなる金銀が、形のないものから生成されるはずです。形のないものは、人類のニーズに応えてくれます。必要な良いものを与えなかったり、人類を見放したりするようなことはないのです。少々、オカルト的? 人間はどんなにわがままかってに浪費し尽くしてもいいってこと? そうではありません。富を生みだし所有するには、ある原則があり、野放図というわけにはいきません(そのことは後にふれます)。 だいじなことは、人間は、限られた富を分かち合っていかねばならないのか、無限に富を拡大できるのか、という命題です。もし、限られているなら、永遠に貧富の差は解消されないでしょう。もし、限られていないなら、個人の努力次第で、貧困から解放されることになります。 私たちは、幸せに生きたいし、多くの人を幸せにしたいです。人類に希望がないような哲学を採用するのは御免です。そう、富は無限なのです。そしてまた、そのことは、偉大な成功者たちが、みな言っていることでもあります。 人類全体としては、いつでも大金持ちでいられるというのが事実です。もし、一人一人の個人が貧しいとすれば、それは、個人を成功に導くためのある法則に彼らが従っていないためです。無形の元物質は、知性を有しています。それは、思考する物質です。それは、生きていて、常により豊かになろうと務めています。いいですね。この考え方。 「そんな馬鹿な! 無形の元物質などばかげている! みなが大金持ちになれるはずなどない!」と考えてしまうなら、それは心の中の罪悪感がささやいているのかもしれません。 この考え方が正しいと証明し、金持ちになっていく人は多くいますが、この考え方が間違っていると証明されたことはないはずです。 それでもまだ、わざわざ人類に未来がないという考え方を信じ続けますか? |